283: 名無しさん@おーぷん 2016/10/26(水)11:36:44 ID:BdD
秋のよく晴れた日になると思い出す。
3歳の秋の日、母が朝からおにぎりを作ってくれて、「お出かけしよう」と言って電車に乗って遠くに行った。
3歳の秋の日、母が朝からおにぎりを作ってくれて、「お出かけしよう」と言って電車に乗って遠くに行った。
283: 名無しさん@おーぷん 2016/10/26(水)11:36:44 ID:BdD
行き先は山も海も見える田舎町だった。
真っ白い堤防のようなところで、母がベンチに座らせて、「ちょっとお母さん飲み物買ってくるから待っててね」と言った。
ベンチにお弁当と水筒と上着を置いた。
「わかった、ママありがとう。バイバイね」と言ったら、母は顔をそむけて走るように去って行った。
私はぼんやり座ってた。山はまだらに赤くて、空にはトンビが飛んでた。
しばらくして母は戻って来て、無言で一緒に弁当を食べて家に戻った。
成人して家を出て行くという日に、母はあの日の話をして、「あなたを捨てようとしてごめんなさい」と詫びた。
私は当時気付いてなかったふりをしたけど、勿論気付いてた。
それどころか、母があんまりに私の存在を疎んでるのを知ってて、大好きな母が楽になるならそれでいいと思ってた。
寂しいけどこれもしょうがないことなのだな、と。
捨てられた私は次はどこに行くんだろうとボンヤリ考えてた。
去年結婚して、結婚式には両親も出席した。
私を捨てようとした母と、他人にむやみに金貸すのが趣味で散々妻子を苦しめた父。
私も順調なら年末に初めて親になる。
出来れば良い親になりたい。
真っ白い堤防のようなところで、母がベンチに座らせて、「ちょっとお母さん飲み物買ってくるから待っててね」と言った。
ベンチにお弁当と水筒と上着を置いた。
「わかった、ママありがとう。バイバイね」と言ったら、母は顔をそむけて走るように去って行った。
私はぼんやり座ってた。山はまだらに赤くて、空にはトンビが飛んでた。
しばらくして母は戻って来て、無言で一緒に弁当を食べて家に戻った。
成人して家を出て行くという日に、母はあの日の話をして、「あなたを捨てようとしてごめんなさい」と詫びた。
私は当時気付いてなかったふりをしたけど、勿論気付いてた。
それどころか、母があんまりに私の存在を疎んでるのを知ってて、大好きな母が楽になるならそれでいいと思ってた。
寂しいけどこれもしょうがないことなのだな、と。
捨てられた私は次はどこに行くんだろうとボンヤリ考えてた。
去年結婚して、結婚式には両親も出席した。
私を捨てようとした母と、他人にむやみに金貸すのが趣味で散々妻子を苦しめた父。
私も順調なら年末に初めて親になる。
出来れば良い親になりたい。
285: 名無しさん@おーぷん 2016/10/26(水)14:43:47 ID:kjS
>>283
3歳でもうそこまでわかっていたなんてよっぽどだったんだろう
ひとさらいにあわなくてよかった
3歳でもうそこまでわかっていたなんてよっぽどだったんだろう
ひとさらいにあわなくてよかった
287: 名無しさん@おーぷん 2016/10/27(木)19:26:55 ID:mOr
>>283
涙が止まらない。
おばちゃんがもらって
母親のかわりに育てたかったよ…
涙が止まらない。
おばちゃんがもらって
母親のかわりに育てたかったよ…
☆他にもこんなセコ・泥・キチさんがいます☆
引用元: ・奥様が墓場まで持っていく黒い過去 Part.4
コメント一覧 (3)
幸せになれるならいいけど多分あなた幸せを感じながら同時に深く苦しみ続けると思うよ
幼い時に冷静に考えて判断できてましたってタイプとの自己申告があるし
異常に冷血な自分を感じて高揚する事もあると思う
お疲れさまー
縁あって巡りあったんだから環境と子供大事にね壊す壊れるのは一瞬だよ
捨てようとしたのに、捨てられなかった
捨てられるとわかっても、泣きもせずバイバイと言った子供を、疎ましくて可愛くない子供をどうしても捨てられなかった
なんというか、それは子育てあるあるなんじゃないかな
そういう、魔が差したけど踏みとどまった瞬間っていうのがあるんだよ
今まで見た、聞いた話の中で一番印象に残る話です。
私も、3人の子供がいます。
年も近いです。その子に置き換えて読んでしまいました。
子供が母親に、ありがとね、バイバイと言ったのを想像したらすごくいろんな感情がごちゃ混ぜになりました。
最後はちゃんと育ててるので安心しましたが、激しい怒りが湧いてきます。
あなたが捨てられないで本当に良かった。捨てられてたら私はきっとこの話がトラウマになってました。
これから貴方が幸せになれますように願ってます。