28: 名無しさん@おーぷん 15/06/12(金)01:20:01 ID:EKx
俺の田舎の話。

実家の裏山は松茸山だった。
所有者はうちのじいさんだが集落全体で管理し、利益を分配する。

松茸山には泥棒がつきものだが、裏山にもそんな奴らが度々忍び込んでいた形跡があった。
けっこういい収入になるので、見回りなんかもマメに行われていた。
大人の仕事場、と言われて子供は立ち入り禁止の裏山だったが、集落のガキにとっては
手頃な洞穴があったりしていい遊び場だった。


ある日、遊んでいる最中猛烈にベンがしたくなり、人気の無いことを確認して松の木の
根元で野糞を敢行することに。
見つかるとコトなので辺を見回しながらクソを垂れていると、少し離れた沢の下側から
オッサンが歩いてきた。

集落のオッサンではない。この山で知らない人間といえば松茸泥棒だ。
相手は一応はんざい者。見つかると何されるかわからないと思い、クソをしながら茂みに身を隠した。

29: 名無しさん@おーぷん 15/06/12(金)01:20:38 ID:EKx
じっとオッサンの動きを見ていると、もう一つの足音が聞こえてきた。
沢の上側からスコップを持ったもう一人のオッサン。
こっちは知ってるオッサンで、うちの分家のAさんだった。

Aさんは泥棒に近づき、何やら会話をしている。
諭しているような感じで、泥棒も観念したのか背中のザックを地面に下ろした。
泥棒がザックを開けようと屈んだ瞬間、Aさんはスコップの背で泥棒の頭を思い切りブッ叩いた。

あまりのことに出るものも出なくなっていた俺は、ケ ツを出したまま固まっていた。
泥棒はそのまま前かがみに倒れ、Aさんはザックを持つと泥棒には目もくれず沢を下っていった。

翌日もその次の日も集落内で泥棒の話は出なかったし、Aさんも普通に畑仕事に精を出していた。
泥棒がどうなったのかは知らないが、警察沙汰にもならなかったしどうにか自力で山を下ったんだろう。
ただあのとき、一瞬だけAさんと目が合った気がする。
普段は陽気な親父のAさんだが、あのときはひどく無表情で本当に怖かった。



引用元: ・部落や集落とかの怖い話を集めるスレ


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