56: 名無しさん@おーぷん 20/02/23(日)22:04:27 ID:H7.o2.L1
吐き出す
それまで自堕落な生活をしながら楽して稼いでた同僚は、昔別れた彼女に見直して貰いたい一心で今の会社に就職した
同僚が別れた時に言われたのは「一緒に過ごす時間があるなら今は自分の将来の為にそれぞれもっと頑張らないといけないことがあるでしょう」だったらしい
自分は同僚の元彼女と友人だけど、2人は自分が2人の共通の知人だってことは知らない
元彼女には同僚と付き合う前に高校時代から10年弱続いた交際相手がいた
当人たちだけじゃ解決できないことが原因で喧嘩別れをして、別れている期間に
(別れてから少し期間を置いて)同僚と付き合った


元彼女の方は同僚にたいして強い恋愛感情を抱いているというよりは、あくまで一緒に時間を過ごしていて唯一苦ではない相手
疲れている時に元気をもらえる人間といった感じだった
当時元彼女は酷い人間不信で感情を失ったんじゃないかと思うくらいの状態まで陥っていたから
心を許せるなんて大袈裟な話ではなくとも「人間関係を構築する気になれる相手」という存在が現れたのはとても大きなことだったんではないか
同僚と付き合ってから少しずつ元に戻っていったのは目に見えて分かった。
人としてリスペクトしているようだったけど、ある日急に別れた
元彼女は「大きな嘘をつかれたから」と言った。
別れた本当の理由を知っていたのは当時自分だけで、周囲の人たちに彼とはどうなったのかとたずねられた際は(元彼女もちょうど転職した時期だったので)自分が後に同僚から聞くことになる「お互い今はもっと自分のことを頑張る時期だから」と説明していた
たとえ同僚を知らない人たちであっても同僚のことを悪く思われるのは嫌だったらしい
正直恋愛感情は無かったかもしれないけれど、一番苦しかった時期から引っ張り上げてくれたのは彼だったからという理由で

長くなったんで一旦切る

60: 56 20/02/23(日)23:07:09 ID:H7.o2.L1
ちょうどその出来事からしばらくして自分の会社に中途採用の新人が入ってきた。失礼、フェイクを入れようとしたら辻褄が合わなくなってしまいましたがこの新人が上記でいう同僚です(以下後輩)
元彼女に「今付き合っている人」と一度だけ見せてもらった写真に写っていた相手に心なしか似ていた、というか本人だった
写真では髪が長くて私服だったからかもう少し派手に見えたが、就職用に短く切り揃えてそれらしくしてきたらしい
大学卒業からえらく期間が空いてたけど人柄で採用されたらしく、事実彼はとてつもなく仕事ができた。人当たりもよくて好印象だった
元彼女の方は鬱状態から抜け出して、転職先での仕事も上手く行った。良いことは続くらしく、同僚の前に10年弱続いた元彼とのわだかまりだった「当人たちだけじゃ解決できない問題」が解決したみたいで、晴れてヨリを戻した。
そこからまた数年続いて、その後2人は結婚した

今日、後輩に昔付き合っていた彼女の話を聞いた
今の会社に入るまで賭け事で生計をたてていた
実際今の給料より遥かに稼いでたし、言葉のまま遊んで暮らせてるからこの先も一生人にこき使われてまで企業に勤めるつもりなんざなかった
縁があって彼女と知り合った時は今までひっかけてきた異性達みたいに都合よく遊んで捨ててやろうと思っていた
なのに彼女は今までとは違った。自分がこんなだから周りの人間もまともな奴がいなかったが
彼女は自分が接してきた人間の中で唯一まともで、唯一素の自分で入れる相手で、
彼女のことをもっと知りたいと思った
こんな自分なんかがと思って捨て身で告白すると何故かOKを貰えた
彼女と過ごす日々は楽しかった。大袈裟ではなく本気で始めて普通の人間らしい毎日が送れていると思ったらしい
彼女はおもしろいと同時にとても真面目な人間で、一緒にいると楽しい反面自堕落に生きてきたことが恥ずかしくなって付き合う前から仕事をしていると嘘をついていた。実際は彼女と別れるまで賭け事だけで金を稼いでいた
ついに嘘がバレて別れを告げられた。いろいろ話がややこしいんで省くがようは嘘をついたことを責められたのではなくそんなことをしていたらあなたは将来大事な時に道を踏み外すよ、
という心配をしてくれているみたいだった
あなたと知り合ったのは人生でとても辛かった時期で、あなたと知り合わなければ殻にこもったままだったと思う
人と接する意欲や何かを頑張ろうとする意欲を取り戻させてくれたのはあなただったしあなたがいたから楽しかった、乗り越えられた、本当に感謝しているというのもその時に伝えられた
最後まで優しい元彼女に驚愕した。唯一好きになった異性に言われた一言一言がとてつもなく心に刺さってどうにかして破局を回避しようとしたが無理だった
そして最後に言われたのが「お互い他にもっと頑張るべきことがある」

変わらなければいけないという一心で就職して、自分なりに頑張って、仕事でも成果を出した
後輩、早期に昇進したんだよ。後輩も元彼女について「元彼女と出会わなかったら今も大変みたいな生活を送ってた。変われるキッカケをくれてありがとうという気持ちでいっぱいだ」と言った
今の自分なら彼女の隣にいても恥ずかしく無い人間に慣れているかもしれないという気持ちと、
単純に元彼女に感謝を伝えたくて連絡を取ろうとしたが、元彼女が結婚したことを知った
とてつもない喪失感だった。元彼女の存在が糧でここまで頑張ってきたのに

いつも余裕な感じで仕事をこなしていた同僚が唯一吐いた弱音がこれだよ
それでも最後は、けどまあこれからも頑張るんすけどね元彼女リスペクトなんで、
と冗談ぽく笑い飛ばしてたが

板挟みと言えば聞こえが悪いが、普段から頑張ってた後輩の「糧」存在を事実自分は知っていて、
元彼女の気持ちも知っているからなんともいえない気持ちだ
第三者ながら切ない



引用元: ・何を書いても構いませんので@生活板84


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