626: 名無しさん@HOME 2016/09/11(日) 13:54:11.11
会社の小切手一千万円落とした時が一番の修羅場 
その日は取引先を何件も朝からあちこち廻っていた 
途中、会社に帰ったりもしたけれど 
出先で預かった荷物を置きに立ち寄る程度ですぐまた出掛ける忙しさで 
小切手を受け取った時はもう夕方だった 
その時点で一端帰社出来れば良かったんだが 
あいにく受け取った場所は会社から遠くて 
しかも他にも急ぎで後四・五軒は廻らなきゃいけなかったんだ 
夕飯もロクに食べられず、やっと最後の取引先を出た時にはもう午後十時を過ぎてたな 
大荷物を抱えながら地下鉄に乗って漸くほっと一息ついた 
コレで今日はもう会社に荷物持っていけばおしまい 
腹減ったなぁなんてぼーっとして、会社近くの駅のホームに降りた時 
やっと気付いたんだよ、携帯が震えてた事 
電車の音が五月蠅いのと疲れてすっかり気が抜けてたのと 
大荷物で鞄の底に電話を押し込んでいたので全く分からなかった 
「もしかして取引先で何かトラブルがあったか!?」 
先方のミスで「悪いけどもう一度来て欲しい」なんてのはしょっちゅうなので 
この時もそう考えて疑わなかった 
「取り敢えずこの荷物会社に置いてからにしようかな」なんて考えながら電話を受けたんだ 
そしたら 
「やっと出た○○ッ、さっきA社(最後に行った取引先)さんから連絡があったんだ!」 
「あ、すいませ(げ、やっぱ戻るのかよ〜)」 
キレッキレな先輩の怒鳴り声に些かげんなりした途端 
「B社さんの小切手拾ったって! お前、鞄にちゃんと入れてなかったのかっ!!」 
「えっ、えっえっ?」

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